第5章
小中一貫の軌跡
【DoU:ドゥU】



昨年度、四中校区は高槻市で初めて連携型小中一貫教育校区として承認を受けた。今年度も、これまでの連携型小中一貫教育の研究を土台にして、3校でさらなる小中一貫の推進をはかっている。今年度の高槻市教育センターの『授業改善推進モデル校区』の取組も、この小中一貫の組織づくりをベースに進めている。今年度の連携型小中一貫教育の取組の記録を以下にあげる。(11月13日以降は予定)

  日程   内容
4月 8日 第1回一貫研全体会
5月23日 第1回小中教科部会
5月26日 ゆめみらい学園児童生徒議会
6月20日 校区研究授業(第四中学校)
7月24日 つなぬく校区人権研修 
7月25日 第2回小中教科部会
8月27日 第2回一貫研全体会
8月28日 校区研究授業(赤大路小学校)
8月29日 ゆめみらい学園児童生徒議会
9月 3日 校区研究授業(富田小学校)
9月12日 第3回小中教科部会
10月17日 第4回小中教科部会
        ゆめみらい学園クリーン大作戦
11月13日 地域公開研究発表会
12月 4日 ゆめみらい学園児童生徒議会
12月22日 第3回いまみフェスタ
12月24日 つなぬく校区人権研修
        第5回小中教科部会
1月22日 ゆめみらい学園児童生徒議会
3月24日 第3回一貫研全体会
※上記以外に、校区校長会議・一貫研事務局会議・特別支援連携会議・保幼小連携会議・小小合同学年会議・小中連携会議・効果測定会議・各校校内研究授業などを実施している。


(1)一貫研事務局

校区の授業改善及び連携型小中一貫教育の研究推進を担うのがこの組織である。各校の代表者と校長で組織している。日常的には各校の代表者で研究の流れをつくり、日程を組みながら校区の研修や研究授業を企画・運営したり、校区の交流行事を調整したりしている。これまでに約70回、場所は各校持ち回りながら会議を行っている。校区全体に関わることについては3校長を交えて方針を検討している。
研究を進めていく上で、予定通りに進まないこともあれば、緊急を要することも多々出てくる。その度に、きちんと情報を集約し、各校でベクトルを合わせ、システムを構築し、活動のサイクルをまわし続けることが求められる。常に校区のめざす子ども像に立ち返り、何のための研究かを忘れずに、先を見通して行動することを大事にしている。

(2)一貫研全体会

この4年間、校区の教職員が一同に会する場である一貫研全体会を年間に約17回程度実施してきた。今年度はその機能を引き継ぎながら行事をスリム化し、回数を減らしながら取組のベクトルを合わせる方向を模索している。その分、一回一回の一貫研全体会でどのようなことをすれば良いのかを事前に明らかにし、充実した内容にする必要がある。
今年度は4月8日に第1回一貫研全体会を実施し、新しいメンバーを迎えての出発の場とし、これまでの校区の研究を総括し、今後の方向性を示した。第2回一貫研全体会は8月27日に実施し、ここまでの研究を整理して地域公開研に向けて足並みをそろえる場とした。今後も、回数と効果を検証しながら方向性を明らかにしていく。




(3)ゆめみらい学園児童生徒議会

昨年度より校区で立ち上げた児童生徒議会。各校の児童会と生徒会の代表が集まり、校区のことについて話し合う場である。昨年度は、校区の学園名を話し合い、『〜いまとみらいにかがやく〜ゆめみらい学園』という学園名を決定した。また、その後は校区のキャッチフレーズを話し合って決定した。

 

校区キャッチフレーズ

「ゆ」 友情の輪を広げて
「め」 芽ばえるキズナを
「み」 未来につなぐ
「ら」 楽な道ではないけれど
「い」 いっしょに輝こう


今年度の児童生徒議会は、初めは話し合うテーマを設定せず、自分たちが校区の温度計を上げるためにどのような取組ができるかを考えて出し合った。まず、高槻市の児童生徒議会において全市共通で取り組むことになった『はにたんあいさつデー』と『インクカートリッジ回収運動』は校区でそろえた取組とすることが確認された。『はにたんあいさつ運動』については、高槻市のマスコットである『はにたん』のボードを四中生徒会が作成し、3校で活用している。『インクカートリッジ回収運動』では、各校でポスターを作成して全校に呼びかけを行っている。

そして、今年度の児童生徒議会で校区の温度計を上げるための取組として計画、実施したのが『ゆめみらい学園クリーン大作戦』である。日ごろの感謝の思いを込めて、自分たちのまちを自分たちで掃除したいとの意見が出され、10月17日に実行された。この日に向けて、各校でタスキや腕章、キャラクターのプレートなどを作成し、赤大路小学校22名・富田小学校15名・第四中学校10名でゴミ袋や火バサミを持って出発した。その道中では積極的にあいさつをし、まちの方からも多くの励ましの声をいただいた。
自分たちの校区は、自分たちの思いでつくっていく。そんな子どもたちの主体的な思いを集めて実行にうつす場が、この児童生徒議会である。

 

◆児童生徒議会ふり返りカードより◆
・ 小学生もちゃんと発言してくれてうれしかった。まだまだ決まってないことがたくさんあるから次の議会でしっかり話し合っていきたい。クリーン作戦はちゃんとやっていきたい。
・ 今日の生徒議会で決まったことを積極的に活動していこうと思った。このまちをもっと良くするための議会だったので「自分たちで変えていく」ことも同時に学んだ。
・ 六年生たちも前に提案した事をきちんとやってくれていてスムーズに進んだと思う。今から取組始めることはたいへんな事だから、みんなで協力できたらと思う。
・ 各校のいろいろな意見が聞けたりしてとても楽しかったです。期間は限られると思うけど、クリーン大作戦は前期のうちにやってまちの温度をあげたいです。
・ たのしかった。後期も児童会をやりたいと思った。貴重な時間を2回とっていただいてうれしい。おもしろかった。

◆ゆめみらい学園クリーン大作戦ふり返りカードより◆
・ ゴミがあんまり落ちてないと思っていたけどいっぱい落ちててすごかった。多いからいろいろな場所にゴミ箱を置いておけば少しでもゴミがなくなると思った。
・ 地域の人との交流も深まるし、まちがきれいになるからこれからも続けていけばいいと思います。
・ はじめはダルイな〜と心の奥では思ってたけど、やってみるとけっこう楽しかった。私もポイ捨てしたことがあるから以後気をつけようと思った。
・ おかしやタバコのゴミが多かった。少しでもゴミが減ってきれいな四中校区になればいいなと思う。自分から注意できる相手なら積極的に注意していきたいと思う。
・ タバコのポイ捨てがすごく多かった。服とかも捨てられてたけど、この活動がなければ気付かなかったので、この活動があってよかったなと思いました。
・ 予想以上にゴミがあって、小学生の人たちもすごく細かいゴミまで拾ってくれて、まちをキレイにできたと思います。地域の人もいろいろ声をかけてくれて、「がんばって!」などを言われるととてもうれしかったです。遊んでいた小学生数人も手伝ってくれて、みんなで協力できて良かったです!
・ ゴミを探していると、普段は気付かない地域の細かい所を見ることができて、より地域の事を理解できたと思います。駅前は、一見きれいに見えても、探せば探すほどたばこの吸いがらや空き缶がでてきてびっくりしました。公園のゴミ拾いをしていた時は、ゴミの多さにびっくりしました。ゴミ袋が重くなった分、公園がきれいになったんだと思い、気分がスッキリしました。小学生とも仲良くなることができて、参加をして良かったです。
・ 今回のクリーン大作戦は会議で決まったけど、自分の中では「本当にできるのかな」と思いました。だけど先生方が協力してくれて無事に決行することができました。当日、自分たちを見て「ありがとう」や「ごくろうさん」などの声をいただき、励みになりました。僕はこのクリーン大作戦を通して地域とのつながりや小学生との交流について学ぶことができました。


(4)学びんぐWeek!の取組

昨年度より、中学校の定期テストに合わせて3校では家庭学習推進週間『学びんぐWeek!』を実施している。今年度は、各校で保護者向けに案内を配布し、『学びんぐシート』を活用してさらなる家庭学習の充実をはかっている。家庭での学習の充実は、主体的な学びを引き出す上で欠かせないと考える。また、基礎学力の向上にも非常に重要である。この『学びんぐWeek!』を継続して実施し、内容の充実をはかることで自学自習の力を養い、子どもたちの主体的な学びにつながる取組としていきたい。




(5)高槻市施策『地域と連携した特色ある学校づくり推進事業』を活用して

昨年度より始まった高槻市施策『地域と連携した特色ある学校づくり推進事業』を校区では積極的に活用し、さまざまな活動を行っている。『四中校区小中一貫教育校ゆめみらい学園“今と未来をつくる子どもを育む”プロジェクト』と銘打ち、子どもたちに確かな学力・豊かな心・健やかな体を育成し、信頼される学校づくりに活用している。
本年2月には、校区の取組をまとめた『ゆめみらい学園校区ナビ』と家庭学習を支援する『家庭学習支援リーフレット』を作成し、校区全家庭に配布した。また、昨年度に決定をみた校区学園名『ゆめみらい学園』をアピールし、語り継いでいくために学園名プレートを各校に設置した。地域との交流をはかるねらいのもと、各校と地域には『まちとの交流掲示板』を設置し、常にタイムリーな双方向の情報提供を行っている。
毎日子どもを包む学習環境の一貫も、この事業を活用して行っている。日常使用するほとんどの教室には活動時間のめやすをわかりやすく提示するための『デジタイマー』が置かれている。既習事項を整理するための『ホワイトボード』やグループでのコミュニケーションで活用する『コミュニケーションボード』も校区で整備している。今後も、子どもたちが安心して学べる学習環境を整備していく。




(6)総合的な学習の時間『いまとみらい』の取組

 昨年度まで文部科学省研究開発学校指定でカリキュラムを超えて実施してきた『いまとみらい科』は、今年度より通常の教育課程のもとで総合的な学習の時間『いまとみらい』(1・2年生は生活科)として実施することとなった。これまでの研究成果を土台にして、『おうちの温度計を上げよう』『学校温度計を上げよう』『まちの温度計を上げよう』『みらいのまちを考えよう』というテーマで、今年度も「S」を大切にして子どもたち自身が課題を見つけ、課題を解決する取組を行っている。そのことが、校区の原点である「学びの空洞」を埋め、社会参画力を育むことにつながると考えている。
保幼小・小小・小中の垣根を越えた単元も継続して実施している。さまざまな校種をこえた交流をすることが、子どもの学びをつなぎ、校区で子どもを育むことにつながっている。保幼小連携会議・小小合同学年会議・小中連携会議などを適宜行い、取組と子どもの交流を行っている。

 
赤大路小・富田小1年「できるようになったよ」  赤大路小・富田小6年「step by step 〜未来へ〜」

 
第四中8年「校外学習改革」       第四中9年「マイタウンミーティング」


 
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