第2章
授業改善の取組    F




いまとみらい科の授業改善

3年間の研究開発を経る中で,ようやくいまとみらい科は,子どもが参画することにこだわった授業となり,社会参画力の育成が少しずつ成果として表れてきた。しかし,教員がやるべき範囲と子どもに任せる範囲の判断が明確でないまま進めた結果,子どもの意欲を奪いかねないなど,本当の意味で子どもの主体性や内なる意欲の火種を燃やすような授業づくりにはまだまだ改善が必要である。来年度以降,研究開発学校指定が終わり,通常の教育課程の中で「総合的な学習の時間」として取り組んでいくにあたっても,授業改善は教科と同じように継続しなければならない。
また,教科の授業改善を進める中で,いまとみらい科に返せることは多くあった。



@「学びの倉庫」

「学びの倉庫」をいまとみらい科でも活用することで根拠を明確にして考えたり活動したりできるようになる。教科の授業で「学びの倉庫」を意識するようになってから,いまとみらい科でも,この活動で活用すべき既習事項は何なのか,活かしたい経験は何なのかを明確にできるようになってきた。
例えば,何かをプラニングする学習活動をおこなうときには,リサーチ内容をふまえる必要がある。また,国語や算数・数学で身につけた知識や表現力,思考力も活用すべきである。それらを「学びの倉庫」として可視化することで授業改善を進める。



A教科との関連づけ

いまとみらい科と教科を関連させることで,学びを深めることができる。いまとみらい科は学びのエンジンであるととらえてきた。いまとみらい科で経験したことが,教科で活かされる。また,教科で学んだことを使っていまとみらい科で実践ができる。例えば今年度の「まちを元気にする絵を街中に描く」という単元では,今まで図工で学んだことを実社会で使うことができる。こうすることで学ぶ価値は高まり,学びの空洞は埋まると考える。



B学び方の整理

S-RPDCA学習サイクルを教科に取り入れたことで,あたらためていまとみらい科でくり返してきた学習サイクルのよさを確認することができ,より工夫を凝らした導入や展開が見られるようになった。中でも,「CA=実る」と「ソロU」を整合したことで,「学びを言語化して自分に返すこと」を大切にできるようになってきた。何のための活動なのか,この活動で何を学ぶのか,どんな新発見があって,どんな成長があったのか,学びを言語化=可視化することにもっとこだわることで,いまとみらい科の充実をはかる。



Cワークシートの改善

昨年度開発したワークシートをもとにしながら,各学年がより子どもの実態に応じたワークシートに改善をはかり,活用できるようになった。「Sカード」「Rカード」などのワークシートが子どもにも浸透し,単元の中の今はどんな段階なのか,次はどんな学習が待っているのか,子ども自身が見通しをもって学習を進めるためにもよりよいワークシートの開発は必要である。


 

 





 
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