第1章
研究の継承と発展    @



プロローグ



 「なぜ,国語を勉強するの?」 
 「勉強したことは役に立つの?」
 「なぜ,人は学ぶの?

                                      

今年の研究の原点はこんな子どもと真正面から向き合う授業づくりである。

 「理科を学ぶとこんなにわくわくする」
 「今日学んだことは,あなたのここにつながり,社会のここに活かされている」


各教科には学ぶべきすばらしい価値がある。
それなのに,その本質を置き忘れてしまってはいないだろうか。

私たちが子どもたちと一番多くの時間を過ごすのは授業。授業の質をもっとあげたい。 
すばらしい「学ぶ価値」と出会えるよりよいものとしたい。

いまとみらい科という新しい学びを開発する楽しさ,力強さを感じてきた私たちは,
「いまとみらい科の成果を各教科へ」・・・。今年度を新しい研究のスタートととらえた。

 「学びの空洞を埋める授業とは何か」
 「なぜ,私たちは教員になったのか」


そんな私たちの「仕事の原点」を問い続ける研究をスタートさせることとなった




これまでの研究から見えてきたこ

1)ゆめみらい学園(大阪府高槻市立第四中学校区)のあゆみ
本校区は,2つの小学校と1つの中学校で構成されている。各校間の距離は1q以上ある。駅前を中心に新しいマンションが増えている赤大路小学校区と,市営住宅や古い寺社など古くからの町並みを残す富田小学校区,文化や地域性の違いのある2つの小学校区である。そして,2つの小学校の子どもたちが進学するのが第四中学校である。校区を見たとき,各学年ほぼ3学級の赤大路小学校と単学級が半数を超える富田小学校という2つの小学校の規模の違いも特徴である。
そんな3校で,平成22年度から文部科学省「研究開発学校」,高槻市教育委員会「連携型小中一貫教育推進モデル校」の指定を受けて研究を進めてきた。今年度は文部科学省「研究開発学校」名目指定,高槻市教育委員会「教育力向上事業による連携型小中一貫教育研究」委嘱を受けている。





厳しい社会情勢の中,子どもたちを取り巻く課題は大きく,数十年にわたって地域,教育機関が力を合わせ,まちをあげて課題解決を進めてきた。下表のようにさまざまな研究指定等を校区で受けてきたが,ずっと変わらぬ願いは「どの子にも進路保障をはかりたい」ということである。
地域・校区連携の長い歴史がある中学校校区である。各校,各機関が懸命に取組を進め見直しを図るのか考えることとなった。課題解決には,一校の力だけでなく,校区の力を結集させる必要性を強く感じることとなった。校区の教育機関と地域が互いの取組を厳しく問いながら昭和62(1987)年に「学力保障プロジェクト」を発足させた。その後,「教育改革推進会議」等を経て,平成17(2005)年,「四中校区教育連携会議 つなぬく」を立ち上げ,現在に至る。「つなぬく」では,富田保育所・富田幼稚園・富田小学校・赤大路小学校・第四中学校・阿武野高等学校・地域の方と協働しながら,「0歳から18歳まで」を合言葉に子どもたちの「生きる力」を育むために,研修や交流を重ねてきた。子どもたちの課題と取組の課題を常に明らかにしながら,地域・校区連携を基盤としたキャリア教育と授業改善を推進することを通して進路保障を進めきた。この20年以上にわたる地域・校区連携の長い歴史が,本校区の研究の大切な土台となっている。


*近年の研究指定・研究発表会
平成17(2005)年度  大阪府「確かな学力向上のための学校づくり推進事業」(1年目)
平成18(2006)年度  大阪府「確かな学力向上のための学校づくり推進事業」(2年目)11月3日研究発表会
平成19(2007)年度  高槻市教育センター「小中連携によるキャリア教育の推進」(1年目)
平成20(2008)年度  高槻市教育センター「小中連携によるキャリア教育の推進」(2年目)
              文部科学省「学校支援地域本部事業」(1年目) 11月8日研究発表会
平成21(2009)年度  文部科学省「学校支援地域本部事業」(2年目)  2月5日研究発表会
平成22(2010)年度  文部科学省「学校支援地域本部事業」(3年目)    
              文部科学省「研究開発学校」(1年目)
              高槻市教育委員会「小中一貫教育推進モデル校」(1年目)
平成23(2011)年度  文部科学省「研究開発学校」(2年目)
              高槻市教育委員会「小中一貫教育推進モデル校」(2年目) 1月21日中間発表会
平成24(2012)年度  文部科学省「研究開発学校」(3年目)
              高槻市教育委員会「小中一貫教育推進モデル校」(3年目) 11月10日研究発表会
平成25(2013)年度  文部科学省「研究開発学校」(4年目)
              高槻市教育委員会「教育力向上事業による連携型小中一貫教育研究」(1年目)
                                                    11月9日研究発表会


*平成22年度から平成24年度の研究
「子どもたちの現状をみたときの課題解決」と,子どもたちと向き合い課題解決を図る「校区の職員の意識改革」それは研究開発4年目を新しい研究のスタート1年目ととらえた今年度も揺るがぬ2本の柱である。子どもに「社会参画力」を求めるとき,私たち教職員の社会参画力も問われることとなった。子どもたちに社会に関心をもってほしいと願うとき,私たちが今と未来の社会に関心をもち,社会とつながりながらこの仕事ができているのか,社会参画を意識しながら日々の授業を大切にできているのか,問い続けながらこの研究を進めてきた。

















 
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