第1章
研究の継承と発展    D




本年度の方向性

1)いまとみらい科の取り組みを授業改善へ

いまとみらい科に取り組み,先にあげたように一定の成果が見られた。一方,より多くの時間を占める教科の授業について,改善が迫られた。「参画」の要素が強いいまとみらい科においては,目を輝かせ,友だちと協力しながら取り組んでいる子どもたちが,教科の授業では,教員中心スタイルの授業も見受けられる中, わくわくして取り組むことの課題。授業に集中しきることの課題などといった姿が見られた。
 こうした実態を踏まえ,いまとみらい科の成果を教科の改善に活用できないか,と昨年度末に議論を開始した。ただし,いまとみらい科と教科の授業は違いも大きい。いまとみらい科は,「答えなき問い」に対して,子どもたちがいろいろな力を借りながら,協力して解決していくことをめざすのに対し て,教科の授業は,一人一人が問題を解く力を身につけることが求められる。「教科書の内容を教えないといけない」,「受験等を考えると,一人一人の力を育まないといけない」など,「いまとみらい科と教科の授業は違う」という考えも聞かれた。
しかし,教科の内容について教員は,何が答えか,どこに到達しないといけないか理解しているが,子どもにとっては,新しく学ぶことであり,それは自ら発見,解決して獲得していくものである。そのように考えると,いまとみらい科と教科の学習の共通点が多く浮かび上がり,いまとみらい科の要素を教科の授業改善に活用できると考えた。
そのためには,教科の授業改善といまとみらい科の取組を整合させること,小中一貫の組織を教科の授業改善にも対応できる形とすることとなった。



2)授業改善の柱

いまとみらい科から教科へ


教科といまとみらい科の取組を整合させるため,次の4点で取組を進めることとした。

@なぜそうなるのか,解決すべき課題と子どもたちの関心を近づける導入の重要性(Sの大切さ)
A課題解決に向けて,教科と共通した学習サイクルで取り組むこと
B自分なりの考えをもって(ソロ),それをもとに友だちと協力しながら課題解決に取り組むとともに(コミュニケーション),何を学 んだか,それぞれが可視化(言語化)する(ソロ)学習形態とする
C学んだことと日常生活のつながり(リアリティ)を常に意識し,子どもたちが意欲を持って学習に取り組めるようにする





3)小中一貫の組織体制の整備


 教科の授業改善をいまとみらい科と並行して実践するための組織体制を強化するとともに,家庭地域との連携をさらに進めるため,次の2つの視点で取り組むこととした。

@教科の授業改善を進める組織化
A地域,家庭との連携のさらなる推進

 
前のPAGEへ
次のページへ
  HOMEへ